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くらしHOW研究所

スペシャルコンテンツ業界インタビュー

共有を前提に作られたカレンダーで 新しい“なくてはならない”を創る

取材日:
株式会社TimeTree 広報 / Public Relations 久保亮吾さん

女性活躍推進や働き方改革により、「効率的な働き方」が求められている昨今。スケジュールやタスクの管理をカレンダーアプリで行う人が多くなっています。

次々とカレンダーアプリが開発される中、サービススタートから5年で2100万という登録ユーザー数を獲得した「TimeTree」に、現在のユーザー数になるまでの取り組みと今後の展開についてお話を聞きました。

「予定って相手がいることがほとんどなのに、
どうして個人用のツールばかりなんだろう?」

 

どんな人でも、家族や会社といった自分と他者とのかかわりで毎日が成り立っていて、時間の使い方は1人で決められないことが多い。「予定管理を共有するという前提で考え直してみよう」という発想で生まれたのが「TimeTree」です。

 

家族やチームの予定を1つのカレンダーで共有可能。カレンダーの各予定はチャットルームになっていて、お互いにコメントや画像の送信ができます。たとえるなら、リビングの壁掛けカレンダー。共有できること、コミュニケーションをとれることがTimeTreeの特徴です。

TimeTreeのカレンダー画面。家族の予定を1つのカレンダーで共有できる

 

2015年のサービススタート時は、若いカップルをイメージして開発しました。ですが一番反応があったのは子育て中の働くママさんでした。今もコアユーザーは小さいお子さんのいる共働きご夫婦。そこでテレビCMは「いい夫婦の日」である2019年11月22日からスタート。共働きご夫婦をイメージした展開にしました。シンプルで分かりやすい操作性が評価され、祖父母世代への広がりも生まれています。

 

いつでも『共有』と
『コミュニケーション』に立ち返る

 

ママさんたちのニーズに合ったのは理由があるわけで、当時、なぜフィットしたのかをみんなですごく話し合って機能の改良を重ねました。ユーザーインタビューも繰り返して、そこで得た便利な使い方事例を紹介することで、ユーザー数は増えていきました。

 

ユーザーインタビューもそうですが、我々はアナログなコミュニケーションを大切にしています。カスタマーサポートは、ユーザーとの貴重な接点の場。当社のスタッフは入社後、必ずカスタマーサポート業務を経験しますし、日々すべてのカスタマーボイスをSlackで共有しています。また、3カ月に1度ユーザーをオフィスに招き、ファンイベントを開催。直接ユーザーと向き合うことで、よりリアルなフィードバックが得られます。

 

今でこそCMを使った大規模なプロモーションを行っていますが、根幹にあるのは非常に地味なユーザーとのコミュニケーションの積み重ね。「共有」と「コミュニケーション」を地でいっています。

 

広がりを作る
TimeTree AdsとTimeTree API

 

TimeTreeは無料アプリのため、アプリ内広告出稿から収入を得るビジネスモデルです。2019年10月には広告配信プラットフォーム「TimeTree Ads」にて運用型広告をリリースしました。過去の購入履歴から「あなたにおすすめの商品」とレコメンドする機能をよく見かけると思うんですが、TimeTreeはカレンダー。例えば来週キャンプに行く、来月は結婚記念日があるなど、ユーザーの未来のアクションが見えます。つまり未来の予定データを活用したターゲティングが可能。カレンダーという特性を活かしたTimeTreeならではの広告メニューといえます。

 

一方、2019年6月にリリースした「TimeTree API」は、他社アプリとの連携を実装できる機能です。一例を挙げると、Amazonのスマートスピーカー「アレクサ」がTimeTreeから今日のスケジュールを読み上げてくれます。また、配送アプリと連携して不在配達日時をカレンダーに自動登録したり、映像配信アプリと連携して気になっている番組を見逃さないようリマインドしたり、ユーザーの欲しい機能が他社アプリとの連携で可能になっていくイメージです。単独のアプリを都度都度立ち上げるのはストレス。完全に1つのアプリにはできないけれど、アプリ間の行き来は減らせます。

 

基本的にアプリは個人に紐づくツールですが、TimeTreeは情報の「共有」を前提につながっているためユーザーが広がりやすい。単なるカレンダーアプリという枠に縛られず、ユーザーの‟なくてはならない‟ものになっていけたらと考えています。

【公式】TimeTree

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