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スペシャルコンテンツ業界インタビュー

妊娠・出産を機に、栄養への意識が高まり
ごはん食を増やす女性が多い

公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構 消費拡大事業部長 管理栄養士 森嶋 道子 さん

くらしHOW研が行った「お米についてのアンケート」では、1日に1回以上、自宅で炊いたお米を食べている既婚女性は85%、年代別では20代の頻度が多いということがわかりました。“米離れ”のイメージとは少し異なる印象を持つ人も多いのでは? そこで、日本型食生活の推進など、米の消費拡大事業を行っている、米穀安定供給確保支援機構・消費拡大事業部長の森嶋道子さんに、最近のお米の消費や食べ方の変化について聞きました。

長期トレンドで見ると日本人がお米を食べる量は、残念ながら減っています。日本の人口は減っていますし、お米をあまり食べない傾向がある単身世帯が増加しているからです。

 


また、食卓を俯瞰すると、昔はお米を中心におかずがあったのですが、今はおかずが中心になり、その分、お米のウエイトが下がっていて、一食で食べるお米の量は減っています。


しかし最近では、持ち帰りのお弁当やおにぎりなどの、中食でのお米の消費がじわじわと伸びています。

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―― 3年前と比較して「家で炊いたごはんを食べる頻度が増えた」人の理由では、「家族の年齢や構成の変化」が最も多く、特に20代から40代で半数を超えました


私達の調査では、妊娠・出産をした女性は栄養への関心が高まり、ごはんを食べる量が増える傾向があることがわかっています。

このため、妊産婦さんにごはんの栄養についてもっと知ってもらいたいと、情報発信に力を入れています。

生活を変えるのはなかなか難しいことですが、たとえば朝ごはんを食べていなかった人も、自分と赤ちゃんの健康を考える時には、「朝、ごはんをきちんと食べよう」というメッセージが伝わりやすいと考えています。

そして、産まれた赤ちゃんも、ごはんを食べる習慣がある家庭で育つことで、将来にわたってごはんを食べていく。そうなるといいなと思います。

業界インタビュー6_2


―― 子どもが頻度増のカギになっているわけですね。逆に、頻度減の理由として挙がったのが「ダイエット」。フリーアンサーでも、多くの女性がダイエットについて言及していますが、疑問や不安も多く、あふれる健康情報が混乱を招いているようです


ごはんは、水を吸わせて炊き上げているので、量の割には低エネルギーなんです。 また、粒のままで食べるので消化・吸収がゆっくりになり、体に脂肪をためるホルモンの分泌もおだやか。

このため太りにくい食べ物といえるのですが…。こういったお米の栄養については、正しく伝えていく必要がありますね。

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家庭でご飯を炊いたり、おかずをつくったりという、調理文化の継承はとても大事です。家族の健康に配慮しながら、ごはんのある食事を考えてほしいと思います。

そこで、ビギナー向けの「ごはんの炊き方」から、ごはんとおかずを短時間で作れるレシピやノウハウなど、どう家庭の食事を整えるかといった情報を、Webサイト「米ネット」http://www.komenet.jp/=で紹介しています。


お米の栄養についての情報や、さまざまな調査の結果も掲載していますので、ぜひ、チェックしてみてください。

(取材は2017年8月)

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