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パートタイムはフルタイムより、仕事への満足度が高い? 35~69歳女性の再就職事情・仕事観調査から

35~69歳女性の再就職事情・仕事観調査から

仕事への満足度が高い、パートタイム勤務

70歳まで、現役で頑張りたい!

 少子高齢化による労働力不足が進み、女性の労働力活用が盛んに言われている中、出産や子育てなどの事情でいったん仕事を辞めた女性の再就職事情と、現在働いている女性の仕事観、働き続ける意識などを、アラウンド40、アラウンド50世代を中心に調査しました。

詳細レポート 「 35歳~69歳女性 再就職事情、仕事・働くことへの意識調査」


仕事再開組は73.0、その働き方はパートタイム勤務が65.7%

 35~69歳の現在働いている女性367人に今までの働き方を聞いたところ、「結婚・出産他の事情で長期間仕事を辞めて、再び働き始めた」(仕事再開組)が73.0%。「学校を卒業後、ずっと働き続けている」(仕事継続組)は27.0%でした。

 仕事再開組の現在の働き方は、パートタイム勤務が65.7%と最も多いのに対し、仕事継続組はフルタイム勤務の方が44.4%と多くなっています。


若い世代ほど、子どもが小さいうちに仕事を再開

 仕事を再開した時の年齢は、40~44歳は約10年前の30代前半と今現在の40~44歳にピークが。アラフィフ世代も30代前半での再就職が3割台と高くなっていますが、50代後半より上の世代は、再就職した時期が下の世代に比べ遅い傾向にあります。

 再就職した時の末子の学齢は、未就学が43.0%とトップ、次いで小学1年~3年が27.0%。年代別に見ると、若い世代ほど、子どもが小さいうちから働き始めていることが分かります。

 働いていなかったブランク期間は、50~54歳でブランク期間「5年以上~10年未満」と「10年以上~15年未満」が同率に近くなり、年代があがるにつれ仕事再開までのブランクが長期間になる傾向にあります。

再就職先探しのポイントは、育児との両立ができる仕事

 仕事を探す際に苦労したことをフリーアンサーで聞いたところ、「子どもが幼稚園に行っている間にできる仕事探し」「夏休みなど子どもの長期休みに対応できる仕事探し」などが多くあがりました。働いていなかった期間が10年以上になると「PC他スキルの遅れ」「慣れるのに時間がかかる」「体力の心配」などの声が見られるようになります。

 仕事を再開して大変だったこと・苦労したこと(複数回答)のトップは「身体的な疲れ」56.2%、「家事・育児との両立」49.0%。逆に良かったことは、「家計が助かった」「お小遣いが増えた」といった金銭面だけでなく、「生活にハリができた」「人間関係が広がった」も5割前後と高くなっています。



仕事への満足度が高いパートタイム勤務者だが、「もう少し働きたい」という声も

 現在の「仕事内容」「雇用形態」「労働時間」「待遇」「職場環境」の5項目について満足度を聞いたところ、「雇用形態」以外の4項目で、パートタイム勤務者の満足度がフルタイム勤務者を上回りました。
 「労働時間」についてもパートタイム勤務者の「不満、やや不満」は13.1%とフルタイム勤務者よりも1ポイント少なくなっていますが、具体的な不満理由のフリーアンサーは数多く挙がっており、その半数が「もう少し長時間働きたい」と回答しています。夫の扶養範囲内に収めたいという働く側の都合もありますが、会社都合で労働時間を制限されているという声も見られました。

■フリーアンサーで散見される、ブラック企業の実態

 前述のように全般的にパートタイム勤務者の満足度は高く、「不満・やや不満」は5項目とも10%台から20%台ですが、不満理由のフリーアンサーにはブラックな雇用・労働状況が散見されます。
・「一日中バタバタして休憩時間を削って何とかこなしても上司に罵倒され、客の都
 合によるやむを得ない残業も上司の判断で一切つけてもらえない」(事務/51歳)
・「やらねばならないことが多すぎてサービス早出をしなきゃならない」(飲食・
 フード/46歳)
・「雇用保険加入の条件が変更になった影響で、勤務時間が減らされるようになっ
 た」(販売/38歳)
・「最低賃金もらってない。 パートなのに有給無し」(飲食・フード/39歳)
・「時間で働いているのにタイムカードを手書きで改ざんさせられる」(販売/45
 歳)
・「勤務時間外で要求される仕事が多すぎて困る」(保育/44歳)

7割以上が定年後も働きたい。70歳まで働きたいのは4分の1

 現在の仕事に定年制度がある人に、定年について聞いたところ、定年前、あるいは定年で仕事・働くことをやめたい人は27.2%。7割以上が、定年後も何らかの形で働きたいと考えています。また、33.1%(フルタイム勤務者は37.5%)が、「定年後、再雇用制度などを使って今の仕事を続けたい」と回答しています。

 何歳まで働きたいかは、「65歳まで」が30.2%とトップですが、「70歳まで」も25.9%と4分の1を超えます。特に、パートタイム勤務者は26.6%、自営・フリーランスは31.9%と多くなっており、希望就労年齢は上がっています。

【調査概要】2018年5月22日~31日 読者組織「リビングパートナー」35~69歳の仕事をしている女性へのWeb調査

女性を起点に、夫、子ども、親世代などあらゆる層にアプローチ

リビングの生活者ネットワーク

参加者約1,301,000

媒体への共感と信頼をベースに、調査やプロモーションに積極的に参加し、時に情報発信者にもなるメンバーがそろい、
各種調査だけでなく、プロモーション活動全般の基盤となります

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