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【豊能町】〝豊能町魅力発掘隊〟16人が取り組んだ、まちのブランディング

シティプロモーション策定支援業務

大阪府豊能郡豊能町では、定住促進を目的とした「豊能町まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、2016年7月、豊能町シティプロモーションプラン策定支援業務に関するプロポーザルを実施。サンケイリビング新聞社が受託しました。

豊能町の魅力を発見・発信する「豊能町魅力発掘隊」を公募し、16人のメンバーを選定。東海大学文学部広報メディア学科・河井孝仁教授をファシリテーターに、10月から毎月1回、3回のミーティングと、1回のフィールドワークを実施し、豊能町のブランドメッセージを作成しました。


地方創生の第一歩は地域に真剣になる人を増やす仕組みを確立すること

「豊能町魅力発掘隊」のメンバーは、豊能町在住者が12人、残りの4人は川西市や宝塚市など、周辺地域に住む人々。彼らに共通するのは、〝自分に何ができるかわからないが、豊能町の良さを多くの人に発信したい〟という思いです。

10月から毎月1回、魅力発掘隊とコピーライターを加えたメンバーで、平均4時間を超える白熱のミーティングを開催。

「地方創生とは、〝地域に真剣になる人を増やす仕組み〟をつくりだすことである」という河井教授の考え方のもと、4グループに分かれ、「豊能町のいいところ、魅力的なところ、人に薦めたいところを50個出す」「豊能を世界一にするためのストーリーを作る」等のハードなワークショップに挑みました。

これと同時に、魅力発掘隊が見つけた豊能町の魅力スポットを紹介する特集記事を、移住ターゲットである20代~ 40代の読者を持つ、「シティリビング」「あんふぁん」「あんふぁんぷらす」に掲載。記事掲載の前後に、読者の豊能町に対するイメージ・態度変容のアンケート調査を実施。あんふぁん・あんふぁんぷらすを読後、「住んでみたい」+「機会があれば住んでみたい」が13.6%から41.5%に変化するなど、メディア活用の有効性も検証しました。


豊能町ディープキャラバンで魅力スポットを発信

能勢電鉄光風台駅前から「豊能町ディープキャラバン」へ出発

12月には、魅力発掘隊の各グループが〝豊能町を世界一にするストーリー作り〟で練り上げた中から、最も支持を集めたストーリーをたどる、「豊能町ディープキャラバン」を実施。

〝住人でもあまり知らない〟スポット6カ所を巡りながら、各自SNS「#豊能町ディープキャラバン」で、訪れたスポットの魅力や感じたことなどを共有・発信したほか、豊能町の「とよのんフェイスブック」では、リアルタイムにキャラバンの様子をアップしてもらいました。

ローマ法王庁から福者として認定された、キリシタン大名・高山右近。豊能町高山で、生誕の地の碑を訪ねました。河井教授が持っているのは、豊能町のキャラクター「とよのん」

このキャラバンをきっかけに、メンバーの意識が「多くの人にまちの魅力を知ってほしい」から「どうしたら知ってもらえるのか」に変化していくのを強く感じることに。

こうしたメンバーの意識の変化から生み出されたボディコピーを、コピーライターがさらにブラッシュアップしたものが、「くらしを手づくり 大阪豊能町 あなたらしく生きられるまち」をはじめとする、3つのブランドメッセージ案。一連の魅力発掘隊を使った取り組みは、〝地域に真剣になる人を増やす仕組みづくり〟を体現するものとして、自治体の担当者も実感したことと思います。
(サンケイリビング新聞社 大阪編集部・伴 晴香)

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