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自治体PR 動画の制作 「典型的な失敗」(ビーンスター・鶴野 充茂さん)

自治体がネット動画を制作する際に大切なのは、予算の全てを1本の動画につぎ込まないことです。「ただでさえ少ない予算で複数作るのなんて無理」と考えて「一球入魂」すると、高い確率で失敗します。

その理由は、みんなの意見を聞き、1本の動画に伝えたいことをてんこ盛りにして、結局何が言いたいのかよく分からない物になるからです。

多くの自治体動画で似たような悲劇が起きています。名産品に観光スポットの連打と3分以上の長尺、が典型的な失敗パターンです。
鉄則は「その地域のことを知らない人」が、「スマホ」で「最後まで」見て、「シェアしたくなる」ように作ること。

そのためには成功事例を真似せず、失敗事例を選び、どう変えれば注目・話題になるかを考える方が有効です。
1本あたりの制作費を極限まで下げて公開動画数を増やす。その中で反響のいいパターンをつかんで特徴にしていく。

「次が見たい」「次も見たい」と言われるものが良い動画であり、「次の予算」につながるサインです。動画制作に詳しくなければ、外部のアドバイザーに相談する。詳しくなる前にコンペをするのが、悲劇の始まりなのです。






鶴野 充茂さん

ベストセラー「頭のいい説明すぐできるコツ」著者


PROFILE:
ビーンスター株式会社 代表取締役。(公社)日本パブリックリレーションズ協会 前理事。原発事故後に設置された国会事故調でデジタルコミュニケーションを統括するなど多くの全国規模PRキャンペーンに携わる。日経ビジネスオンラインや月刊「広報会議」などで連載を持つ。筑波大学(心理学)、米コロンビア大学院(国際広報)卒業

 

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