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「母系新3世代型消費」研究

「母と娘の幸せ研究室」はじめ、母親と娘の絆を研究しているくらしHOWでは、団塊母娘を核とした「母系新3世代型消費」に注目。コミュニケーションや消費実態を、毎月調査していく。
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Report9 快適?想定外!? 母娘型二世帯住宅のホンネ

平均年齢:43.93歳
既婚:85.8%、未婚:14.2%
子供:いる69.1%、いない:30.9%

※2013年11月、リビングWebでの調査。有効回答数:233

“同敷地内に一戸建て2軒”が理想だけど…

団塊世代が60代後半と、孫を持つ年代になってきた今、昔ながらの「長男夫婦と同居が当たり前」という考えは風化しつつある。

そんな中で、最近じわじわと増えつつあるのが、娘世帯との同居だ。不況による共働き夫婦の増加や、親世代の高齢化・単身化などを背景に、母娘型二世帯住宅が注目されている。

「へーベルハウス」で知られ、「二世帯住宅」という言葉を世に送り出した旭化成ホームズでは、二世帯住宅の受注推移が2010年度1658棟、11年度1750棟、12年度1930棟と右肩上がりに。
中でも娘夫婦との同居世帯の比率が増加しており、同社の二世帯住宅の受注に対して約4割を占めるほどになってきたという。
今回は、そんな母娘型二世帯住宅について調査を行った。

 

回答者の中で、現在、実家の母世帯もしくは自分の娘世帯と同居している人は、16.3%。(グラフ①)

現在同居しているか否かにかかわらず、実家の親世帯(もしくは娘世帯)と同居かそれに近い住み方をする場合の理想的な住居形態をたずねたところ、1位は「同じ敷地内で別々の一戸建て」、2位は「二世帯住宅」という結果に。

昨今の仲良し母娘であっても、通常の一戸建てに同居したいと考える人は13.7%にとどまっている。(グラフ③)

今の親世代は元気であり、ことに団塊世代は自分たちの暮らしを楽しみたい傾向にある。

また、時代の変化に伴って、実家の親の近くで子育てをする女性が増え、「実の母娘であっても同居には気を使う」という現実を耳にすることが多くなったことが考えられるのではないか。

親は心配、でも過干渉はNG

現在、実家の親(もしくは実の娘)世帯と同居していない人も含めて、「二世帯住宅」のメリット・デメリットのイメージを聞いたところ、メリットの第一位には「すぐそばにいるので、親の世話をしてあげられる」が挙がった。(グラフ④)

一方で、デメリットの第一は「生活に干渉されたり、子育てに口出しされたりする」であった。(グラフ⑤)

親の体が心配ではあるが、お互いの生活には干渉したくない、という心理が見える。

 

ただ、「孫世代の養育には、三世代の生活が良い影響を及ぼす」と考える人は多く、これらの点を考慮した二世帯住宅がさまざまなメーカーから提案されている。

前出の旭化成ホームズでは、親・子・孫の三世代が共に快適に暮らすための二世帯住宅「i_co_i(イコイ)」を展開。

また三井ホームでは、30~40代の既婚女性をターゲットとする雑誌「VERY」とタイアップし、ストレスフリーの二世帯同居を提案する住宅を紹介。

 

親世代も娘世代も、お互いのプライバシーは守りつつ、孫世代を共に育てる。

そんなライフスタイルに合った二世帯住宅に対するニーズは高まっているようだ。

二世帯同居経験者に聞く、リアルな現状

実際に、実家の母世帯と二世帯住宅に同居している人は、どのように感じているのだろうか。

リビング新聞グループの女性モニターが、Web上でおしゃべり会議をする「ネット会議」の場で、その本音を聞いてみた。

 

4人の参加者全員が、親の健康状態に気づけたり、困ったときに助けてあげられることをメリットに挙げている。中でも、玄関やキッチン、お風呂などは全て共用で同居をしている世帯では、孫世代が幼い頃に子育てや家事で助けてもらうことが多かった様子。

親世代と孫世代の交流が深い一方で、孫世代が成長してからの対応に知恵を絞る必要があるようだ。

 

●大阪府ぐみさん(33歳)のケース

夫と60歳の両親、3歳・0歳の子供と共に、マンションで同居しているぐみさん。

「子供達にとっても、多くの人に触れ合って成長してくれるのは、本当にプラスだと思います。いろんな価値観があることや、人との関わり方など、身をもって感じながら、情緒豊かに、元気に育っています」。

現在は経済的にも助かっていていいことづくめだが、「やっぱりキッチンとトイレは二つ欲しいのと、子供が大きくなったときを考えても、防音がしっかりしていて、それぞれが迷惑をかけない部屋配置を考えたい」とのこと。

 

●千葉県ままじっちさん(39歳)のケース

すべてが共有の一軒家に、夫と75歳の父、15歳・13歳の子供と同居する、ままじっちさんは、「父が孫との関わりの時間を多く持てたこと」を同居の一番のメリットとして挙げている。

しかし、子供たちが年頃になってきた今、お風呂やトイレが一つしかないことでさまざまな不便を感じていると言う。

玄関以外の設備はすべて二つずつ。実の親子であっても、口を出さずに見守ることが二世帯同居円満の秘訣、とままじっちさん。

 

 ●杉並区ホカホカさん(49歳)のケース

1階に母(81歳)が、2階に自分の世帯(夫と子供・17歳)が住み、家の中に行き来できるドアが。台所やお風呂、トイレなどが両世帯にそれぞれあるというホカホカさん。

両世帯が経済的にも独立しており、円満な同居生活を送っているが、小さなストレスの種もある。それは、夫と母の光熱費に対する考えの違い。

エアコンが好きな夫は、光熱費をケチケチせずにエアコンを使いたい。しかし母はそれをもったいないと指摘する。

「母に光熱費を多く支払いたいと言いましたが、お金がほしいのではなく節約すべきだと言われ母と主人の板挟みになり、光熱費が分けられたらいいのに!と思います」とホカホカさん。

また、駐車場が縦列駐車のため、車の出し入れが面倒。これから二世帯住宅を建てる人には、それぞれの車が自由に出し入れできる駐車場にすることを薦めている。

 

 ●東京都ユリリーさん(44歳)

70代の両親が1階、自分たち(夫と子供・17歳)の世帯が2階に住み、玄関とお風呂が共有、キッチンは別という二世帯住宅に住むユリリーさん。

「実の母ですが、生活スタイルや食事時間も全然違うので、それぞれキッチンがあってよかったなと思っています。好きなものも自分の都合のつく時間に作れるし、自分のペースで使えるのがいいなと。こういう小さなところでストレスがたまることがあると思います」とのこと。

居心地のいいわが家だが、実は家を建てるときに、父が近所のお付き合いのある建築会社に発注したそうで、これから二世帯住宅を建てる人たちには「たくさんの大手の会社を調べて(ネットや資料を取り寄せたり、住宅展示場などへ足を運んだり)比べ、自分たちのイメージにより近い家が作れそうな会社を選ぶべき!」と言う。

 

 

家の構造に関しては、それぞれ大なり小なりの改善点は見出しつつも、年老いていく両親を近くで見守ることができ、孫世代も情緒豊かに育つ二世帯同居に幸福感を感じている。

その幸福感や利便性をより大きくするのが、親世代の老化と孫世代の成長を視野に入れた家づくりのようだ。


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