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スペシャルコンテンツ母系新3世代消費研究室

Report7 共に楽しみ教え合う、母娘のおしゃれ交流

過半数の母娘が楽しむ仲良しショッピング

平均年齢40.5歳、既婚率77.5%の女性たちの回答によると、実家の母と一緒に洋服やファッション小物の買い物に行く人は、「よく行く」「たまに行く」を合わせると過半数に(グラフ①)。
「実家までの移動時間が1時間以内」という人が53.6%という距離を背景に、60代の母と40代の娘の“買い物友達”な関係が続いているようだ。

きっかけは娘から誘うという回答が最も多く(グラフ②)、百貨店やショッピングセンターに買い物に行っている。近年、各地域に新規オープンが相次いでいるアウトレットも上位3位に上がり、母娘のショッピングはその行動範囲を広げている(グラフ③)。

母親と一緒に洋服やファッション小物の買い物に行くメリットをたずねると、「気を使わない」「正直な意見が聞ける」「アドバイスしてあげられる」が上位に(グラフ④)。
あれこれ迷って時間のかかるファッション系の買い物には、待たせても気を使わず、お互いの好みや似会うものをよくわかっていて、ストレートな意見が期待できる母娘の関係が楽のようだ。
また、「(母に)買ってもらえることがある」と答えた人が43.2%と、母親のお財布をあてにしている娘世代も少なくない。

かつて「一卵性母娘」と呼ばれた団塊世代の母とその娘は、お互いのメリットを保ちながら、おしゃれのためのショッピングを今も共に楽しんでいる。


贈り合ったりアドバイスしたりのコミュニケーション

母娘間で、洋服やファッション小物を贈り合っている人は6割を超える(グラフ⑤)。
一時代前は、母親が選ぶものは“ダサい”と身につけない娘世代が多かったが、今回の調査では、母親からの贈り物を「趣味に合わない」「流行遅れ」と感じている娘世代は少数(グラフ⑥)。母が娘の好みを把握しているところは、さすが仲良し母娘だ。
また、母親と洋服やファッション小物を共有している人も30%を超えており(グラフ⑦)、母世代のファッションセンスが、娘世代と大きくは違わなくなっている現状が見える。

ファッションに関する相談は、娘からより母からの方が多く(グラフ⑧⑨)、娘の若いファッションセンスを参考にする母世代は少なくないようだ。
そんな母世代に着てほしいブランドとしては、「バーバリー」などトラディショナルで品のいい海外発のブランドや、シンプルな中にトレンドを取り入れた「23区」(オンワード)などが多く挙がった(フリーアンサーより)。

母娘で一緒に見たり、話題に上ることのあるファッション関連のテレビ番組では、タレントや一般人のファッションをチェックするという内容のコーナーが人気の様子(フリーアンサーより)。
最も多く見られたのが、日本テレビ系「ヒルナンデス」の「格安コーデバトル」。他に、同番組の、辛口ファッションプロデューサーの植松晃士が一般人のファッションをチェックするコーナーや、テレビ朝日系「ロンドンハーツ」の芸人が自らのコーディネートで対決するコーナー、フジテレビ系「にじいろジーン」の一般人夫婦が変身するコーナーなどが人気の様子。

単なるトレンド紹介よりも、コーディネートのバトルや、著名人による辛口チェックなどの仕掛けがある番組が母娘のアンテナを刺激するようだ。

また、フリーアンサーでは、「ディノス」「ベルメゾン」「セシール」「ニッセン」「ベルーナ」など、ファッション系の通販カタログを一緒に見ている母娘が多いことも分かった。

近接別居で互いの行き来が多いことや、最近の通販カタログはトレンドファッションを取り扱うものも多く、通販でしか手に入らないスグレモノも見つかることから、母娘共有の愛読書となっているのかもしれない。



受け継がれる「宝物」と「身だしなみ」

母親から、洋服や着物、貴金属などを譲り受けたことがある人は約60%(グラフ⑩)。特に着物や貴金属、ブランドもののバッグが多いことがフリーアンサーからわかる。

トレンドが目まぐるしく変わる今でも、上質なものや伝統のあるものは母から娘に受け継がれているようだ。

母親が高額の貴金属などを自分に隠して持っていると思っている娘世代は少数にとどまった(グラフ⑪)。母親のワードローブを把握している娘世代が多いことの表れともいえるが、事実と比例しているかどうかは気になるところ。

また、「母から娘へのファッションに関する“教え”」をたずねると、「シャツやブラウスには必ずアイロンを」「人の家におじゃまするときは素足はNG」「ジーンズは作業着なので目上の人のいる場所には着て行かない」「肌の露出は控える」「TPOに合った服装を心がける」など、ファッションに関する「教示」を母から受け継いでいる人が多いことがわかる。

母娘で一緒におしゃれを楽しむ友達母娘でありながらも、女性としての身だしなみは、母から娘へしっかりと受け継がれているようだ。


フリーアンサーより~母娘のファッションエピソード

●実家に帰ってそのまま泊まってしまい、翌朝母の洋服を借りて出勤すると、大概「今日はお洒落ね」と言われる。 それを母に伝えるとかなり嬉しいらしくしばらく機嫌が良い。
(東京都/40歳、母の年齢/70歳)

●父が持っていたダイヤの指輪を、父が亡くなった時に譲り受けた。 それをリフォームして母にプレゼントした。
(千葉県/36歳、母の年齢/70歳)

●母親と一緒に動くと、買ってくれることが多い・・・でしょうか。 そこに味をしめて、帰省すると母親とばかり出かけます。 気を使わないで済むし、私にとってはスポンサー付きなのでウハウハです(笑) 最近、母が「アンタが帰って来ると、何だかんだ出費が増えてしょうがない。レジでびっくりする!」と警戒してますが・・・。
(沖縄県/39歳、母の年齢/66歳)

●母はいつでも若くありたいと思っている人なので、若いアイテムでも似合うものをうまく探して取り入れたファッションをしている。洋服で取り入れるのが難しい柄は小物で取り入れるなどして工夫をしている。
(東京都/37歳、母の年齢/58歳)

●両親の銀婚式の記念にティファニー本店で指輪を選ぶ手伝いをしました。とても素敵な指輪を購入することができ、母が喜んでくれました。
(埼玉県/37歳、母の年齢/61歳)

●厄年になったら長いものを買ってくれると言っていて、パールのロングネックレスを買ってもらうことになっています。
(神奈川県/31歳、母の年齢/62歳)

◇回答者プロフィール
平均年齢:40.5歳
既婚77.5%、未婚22.5%
実家の母の平均年齢:67.4歳
自分の親世帯との同居:15.5%
実家までの移動時間が1時間以内:53.6%
※2013年9月、リビングWebでの調査。有効回答数:364

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