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2010年04月 アーカイブ

2010年04月07日 カテゴリー : 3副所長・阿部レポート&ダイアリー

世界に見る日本女性のポジショニング!!

無沙汰しておりました。くらしHOW研究所 副所長の阿部です。


前回のブログの終わりに、次回は、"最近流行の行動経済学にもある「消費者はうそをつく」といった視点から、さらなる女性の意識の神秘を探ってみたいと思います。"とご連絡致しました。が、本日は、一旦、そこからはなれ、ボストンコンサルティンググループが執筆した「ウーマン・エコノミー」サブタイトル”世界の消費は女性が支配する”の中のデータから、世界の中での日本人女性の状況、位置づけについて考えてみたいと思います。


ちなみに、この本のメインテーマは、本の紹介に「全消費の64%は女性!」とあるように、女性の消費購買決定率、影響力は絶大であり、世界消費を活性化させるのは女性の力が必要とのことです。

くらしHOW研究所の親会社であるサンケイリビング新聞社は、39年にわたり、主婦向けのリビング新聞、OL向けのシティリビング、幼稚園ママ向けのあんふぁん等の女性をターゲットとしたフリーペパーを発行しており、消費や購買における主役は、かなり以前から女性であると主張してきました。


女性をターゲットとする場合の利点・効果としては、女性とのコミュニケーションは、ターゲットとした女性のみに限定される訳ではない。主婦のコミュニケーションネットワークは、家庭内では、旦那さんや子供達に及びます。主婦は、家庭内のコミュニケーションハブなのです。また、コミュニケーションのみならず、購買に関する決定権に主婦が大きな影響力を持っているのは、普段の生活の中でも、皆様の体験として感じられているものと思います。また、主婦は自身の家庭のみならず、近隣に住む両親や親戚に対してもその影響力を行使しており、女性の影響力の広がりに関しては、男性のクローズドなコミュニケーションや縄張り意識が中心の社会では、到底太刀打ちができるものではありません。

また、昔から井戸端会議と言われているように、主婦同士のクチコミによる情報交換と発信、最近ではリアルなクチコミに加えて、ブログやSNS等でも、情報交換力、相互影響力を強めており、女性のパワーアップは、いうまでもないことです。

そんな、絶大な影響力を持つ主婦を始めとする女性ですが、世界的にみたら、日本の女性はどの様なポジョンにあるのでしょうか? その国際比較をすると、残念ながら日本の女性は、あまり幸福ではないようです。日本の女性が国際的に見てあまり幸せではないのは、やはり日本という国が活気を失い、大きな成長が望めない、成熟化社会にあることが主な要因のようです。


もちろん、「幸せ」を定義、特定するのは難しく、個々人によって幸せの定義が異なるでしょう。
そこで、幸せの定義は、一旦、置いておいて定量的にみた日本人の他の国の女性との比較を、上述した「ウーマン・エコノミー世界の消費は女性が支配する」から見てみましよう。このデータは、2008年に、ボストンコンサルティンググループが「女性と消費に関するグローバル・サーベイ」として世界40地域の女性12,000人から回答を得、さらに、世界10ヶ国の女性数百人に直接面接をしたデータです。その中から、4つの項目を抜粋して、日本人女性と世界の国々の女性との比較をしてみました。


1.夫&パートナーの家事手伝いは世界ワーストNo.1
   なんと、日本人女性の夫・パートナーの家事参画評価は世界ワーストNo.1である。設問は、「あなたの夫・パートナーは、どのくらい家事を手伝っていますか?」で、「まったく」または「ほとんど手伝わない」と答えた人は、日本は74%と最も高い。ちなみに、世界で最も夫・パートナーが家事手伝いをしていると評価している国は、インドで、「まったく」または「ほとんど手伝わない」と答えた人はわずか29%である。女性に親切であり、妻とはいつもLOVELOVEというイメージのあるイタリアで50%、フランスでも44%と、日本よりダントツで少ないが、それでもワースト2位と6位である。


2.喧嘩をしない日本人夫婦
   夫婦喧嘩の原因のトップは、世界共通で「お金」と「家事分担」、これは、アメリカも、EU各国も、BRICsも日本も同じである。しかしながら、「喧嘩をしない」が日本では4位の17%となっている。日本人夫妻は、喧嘩もしない程仲がよいのか?ちょっと疑問である。喧嘩をしない程仲がよいのか?それとも、 お互い無関心なのか?それは私の研究テーマでは無いので他に譲りますが。ちなみに、夫婦関係といえば、アメリカとEUでは夫婦喧嘩の理由として「セックス」が、それぞれ3位と5位と夫婦喧嘩の理由となっている。日本はランク外である。また、「夫の勤務時間」はアメリカでは4位、EUでは3位、BRICsでは5位にランキングしており日本はランク外である。日本に特有なのは、「食事」が喧嘩の理由として5位となっている。以前、リビング新聞で実施した夫婦間調査の結果とも符合する。
   ↓
   詳しくは、くらしHOWマガジン第4号の調査レポート1、「ニッポンの夫婦関係スタンダード調査」 夫婦の絆は15年目が分岐点?!をご参照下さい。 (くらしHOWマガジンVol.4


3.将来に対して悲観的な日本人女性
   「今から5年後、世界、あなたの住む国、地域はどのように変わっていると思うか?」では、「今よりよくなって いる」と感じているのは、中国が82%とトップ、続いて、インドの62%、ブラジル53%、ロシアが53%とBRICsは楽観的である。先進国はどうであろう?アメリカは39%、イタリアは22%、イギリスは15%、ドイツは14%となっている。日本はというと、なんと7%と世界最下位である。ちなみに世界平均は35%。5年後が今よりよくなっていると感じているのがたったの7%ということを見ると、日本人女性は、将来に対して世界でもっと悲観的な国民であるといえる。


4.将来の財布事情をもっとも心配しているのは日本人女性
   同様に「今から5年後、あなたの財政状況は、よくなると思いますか、それとも変わらない、または悪くなると思いますか?」では、「よくなる」と回答したのは、ブラジルが91%と1位、続いて、メキシコの89%、UAEの88%がランキングトップ3。インドは86%、ロシアが86%、中国が85%と、これも、将来感同様BRICsは楽観的である。先進国は相対的に新興国ほど高くないが、それでも、アメリカは67%、イタリアは67%、フランスは60%、イギリスは59%、ドイツは57%となっている。日本は24%であり、もちろん世界最下位である。ランキング的に日本のひとつ前のドイツでも57%であるから、その差は、なんと33ポイントと倍以上である。トップのブラジルとの差にいたっては67ポイントと4倍弱となっている。


なぜ、こんなに日本人女性は、将来やお財布事情を心配しているであろう。少子高齢化で人口が減少していく日本を悲観しているのか?国の公的債務残高のGDP比率が、2009年で190%と借金まみれ状況に悲観しているのか?あるいは、この様な調査の時、つつましく、悲観的に回答してしまうのが日本人の気質なのか?詳細は別途調査が、必要となるであろう。しかし、世界との比較がどうであれ、日本人女性、特にミセスは、くらしHOW研究所の「景気と物価に関する消費マインド月報」を見ても、生活実感があり、消費の気分をくすぐられたものは、確実に購買・消費しており、ミセスの消費は力強い!!というのが、くらしHOW研究所の見解である。


リビング新聞グループとくらしHOW研究所では、国際的には、将来やお財布事情に不安を感じている日本人女性であるが、クチコミ力があり、クチコミの前提として自ら体験・経験することを肝としている情報収集力、拡散力のある女性達を研究対象のパネルとして囲い込みを図っており、それらから、情報・クチコミ感度のよいミセスの幸せ感、消費・購買につながるトリガー、消費・購買影響力を探究し、その研究結果を、皆様へも、マーケティング&消費者インサイトとして提供してゆきたいと思っています。


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