超低価格ジーンズに揺れる女ゴコロ
くらしHOW研究所 藤田です。
この夏、ファストファッションの店舗を「リアルお買い物」で回ったとき、「確かにジーユーはいい!」と思った。そのとき私が買ったものは、この夏、だいぶ活躍した。お得な買い物だったと思う。
そのルポは、こちらです。
http://www.kurashihow.co.jp/blog/2009/06/post_67.html
私のような人が多数いたのか、結果として、ジーユーは目玉商品の990円ジーンズの魅力もあり、経営的には成功を収めている。さらにそのジーユーに追随し、GMS各店、さらにディスカウントショップのドンキホーテまでが超低価格ジーンズを発売。まさに話題沸騰中だ。私のご近所スーパーである「西友」にも、850円ジーンズが積んであった。そして「一部サイズ、タイプに品切れが…」とお詫びの張り紙もあったことを見ても、実際に売れているのだろう。
ホントに、衣類はどこまで安くなるのだろう。はばかりながらバブル世代の末席を汚す身としては、かつては1万円以上のジーンズをみんなが疑問を持たずにはいていた時代を知っている。その10分の1以下の価格で、それなりの品質・デザインのものが手に入る。このように「安く買える」ことは、もちろんうれしいけれど…。
ミセスだって経済の仕組みについての知識はあるので、「お得なことはうれしいけれど、あまりに物の値段が下がるのは、なんとなく不安」という気持ちが広がっているように感じる。しかし、もう一方では「自分だけ情報に乗り遅れてはいけない、損しちゃいけない」という気持ち、「また、どうせなら楽しまなくちゃ」というたくましさも見え隠れする。
9月の調査で、この「超低価格ジーンズを買いたい理由」について、聞いた。これは「アッパーミーハー層」という、「行動力と情報力」を兼ね備えたミセスの特性についての調査の一環として行ったものだ。
■「超低価格ジーンズ」を欲しいと思った理由

これによると「超低価格ジーンズを欲しいと思った理由」のトップ3は
①「自分で品質を確認したい」
②「失敗しても後悔しない金額だから」 ③「マスコミで話題になっているから」
これが「節約したいから」という理由を上回る結果となった。
「話題になっているものを、自分で試してみたい」
「もし失敗しても、この金額ならいいんじゃない?」
浮かび上がったミセスの気持ちは、ある意味、「節約志向」というとはまったく異なる。
どちらかというと「1000円で買える、ちょっとしたワクワク体験」「時代の体感」というのが、超低価格ジーンズの本質かもしれない。しかし、もちろん「お試し」で買ってみた後に、ある程度の満足感が得られれば、もうそれ以上に高いジーンズを買うのは「ぜいたく」に転換していくのだろう。
ちなみに余談だが、ジーユーのパンツをこの夏、愛用した私だが、また続けて買うかは決め兼ねている。その理由は「この価格のものをクリーニングに出すのはどうなの?」という、お金の価値バランスに関するとまどい。そして「この価格のものを2シーズンも着るのはどうなの?」という、見栄のようなプライドのようなものとの折り合い。しかし「もしワンシーズンしか着ないなら使い捨て。そのようなライフスタイルはどうなの?」というためらいがあり…。
が、待てよ。ジーンズなら自宅で洗えてクリーニングには出さないし、オールシーズン着るから「使い捨て」という罪悪感も少ないだろう。だったら、やっぱり1本私も買ってみようなか…。やはり話題のものは買ってみないと…。
このように「ミーハーミセス」の気持ちは、超低価格ジーンズを前に揺れ動くのだ。

